乳がん1年目で64.2万円、糖尿病1年間で65,452円…【病気でかかるお金】最新試算
しかも費用がかかるうえ、内視鏡は医師の技術の差があらわれやすく、かなりつらい検査になる場合もあります。気軽にできる検査ではないので、毎年の便潜血検査を欠かさないようにしましょう」(尾崎さん)
早期の症状がほとんどなく、見過ごされてしまいがちなため、女性では大腸がんに続き、死亡率が高いのが肺がん。
肺がん全体の8~9割を占めるといわれる非小細胞肺がんを想定し、胸腔鏡手術と再発予防の抗がん剤治療で算出した1年目にかかる治療費は、3割負担で59.7万円、2割負担で39.8万円、1割負担で19.9万円。
「痛みや吐き気は薬によってある程度コントロールできますが、呼吸の苦しさを取り除くことは難しい。ほかのがん同様、早期に発見することが大事です」(尾崎さん)
そこで思い浮かぶのが、健康診断などでのレントゲン検査だ。
「しかし、レントゲンはもともと結核のための検査。早期の小さな肺がんを見つけるのは困難なため、喫煙者向けに低線量のCT検査がスタンダードになりつつあります」(尾崎さん)
近年、減少傾向にある胃がんは、早期発見であれば、体の負担が少ない内視鏡による手術で済み、入院日数も短く、費用も安くなる。