女性のがん部位別死亡数1位の大腸がん……「赤肉好き」は要注意!
「大腸内壁の粘膜にできる悪性腫瘍である大腸がんは、発生した部位別に直腸がんと結腸がんに分けられます。
日本人では肛門に近い直腸とS状結腸にできるがんが6割ほどですが、女性の場合は、盲腸から横行結腸にかけても、がんができやすい傾向があります。また近年は、直腸がんより結腸がんが徐々に増えています」
そんな大腸がんの発生パターンには2種類あるという。
「1つは大腸の粘膜にできたポリープが発がん刺激を受けた結果、悪性化してがんに変わってしまうパターン(ポリープ型)。ポリープは胃や鼻、子宮など粘膜のある場所ならどこにでもでき、それ自体は良性です。しかし大腸でできるポリープには腺腫というがんに変わるものがあるのです。
もう1つは正常な粘膜に突然、がんが発生するパターン(デノボ型)。初期は平面のため、ポリープと比べて見つかりづらいうえ、進行も速いのが特徴です」
ポリープから発生する大腸がんが多いそうだが、いずれにしても粘膜の表面に発生したがんは増殖を続けていく。
「そのままにしていると、次第に大腸の壁の奥に入り込んでいく『浸潤』が起こります。大腸壁の筋層(固有筋層)より深く広がったものを進行がんといい、周辺のリンパ節や、肝臓、肺などほかの臓器に転移したりします。