夏かぜと思いがち…長引くせきは「カビが引き起こす肺炎」かも
カビは土の中に多く生息している。そのため靴から玄関に移って屋内へ侵入してくることも。家に入る前に靴の汚れを落とし、汗で蒸れた靴はすぐに靴箱に入れずに、乾かしてから収納しよう。
呼吸器疾患のほかにも、皮膚にカビが付着することで病気になることもある。浴室のタイル目地や排水口、洗濯機の裏側などに潜む「エクソフィアラ」という黒いカビは、手足のひっかき傷などから感染してしまうことが多いという。
「傷口からカビが入ると炎症を起こして腫れていき、痛みやかゆみなどの症状が出ます。血管へ侵入して全身に回ると、臓器に転移、重症化してしまう恐れもあるので、ふろ掃除の際はゴム製の手袋をつけましょう。また、家族が水虫を持っていた場合にバスマットを介してうつる可能性が。
これは白癬菌というカビが原因で、水ぶくれ、かぶれによるかゆみ、ひび割れによる痛みを伴います」
さらに、部屋の中だけではなく、毎日持ち歩いているものにもカビが潜んでいるというーー。
「たとえば、イヤホンを長時間耳につけて音楽を聴いている人も多いですが、耳の中が蒸れて、そこにカビが生えることがあります。するとかゆみなどが起こり、外耳炎、中耳炎になり重症化すると耳だれを起こすこともあるので、耳の中に湿気がこもらないように適宜空気にふれさせ、イヤホンは清潔に保ちましょう」