認知症による行方不明者が1万8000人と過去最多! 家族の「徘徊失踪」を防ぐために知っておくべきサービス8
行動のじゃまをする人と思われてしまい、言うことを聞かなくなってしまうこともあるので注意が必要です」(矢野先生・以下同)
徘徊しそうになったときに、矢野先生が家族に勧めている対処法は“寄り添う”ことだという。
「たとえば、お父さんが『会社に行かなければ』と支度をしているとします。叱ったり、止めたりしないで一緒に外に出て、歩きながらほかの話をして気分転換をしてみましょう。会社に行こうとしたことを忘れて、すんなり自宅に戻ったというケースもあります」
そこで問題になるのは、世話をする家族の負担が増えてくること。
毎日寄り添いたいと思っても、介護をする側に負担がかかり、体力的、精神的に限界がきてしまう。 そんなときこそ一人で抱え込まず、ふだんから隣近所の人や民生委員とつながるだけでなく、行政サービスなどの情報を入手しておくともしものときに役立つ。
■知っておきたい認知症にまつわるサービス8
まずは、各市区町村で発行している認知症に関する制度やサービス内容などが掲載されたガイドブック「認知症ケアパス」を地域包括支援センターなどで入手しよう。
【1】ケアマネジャー
介護のケアプランの作成、認知症介護で家族が困っているときの解決策の提案など、相談に乗ってくれる。