ナイター、気温25度、屋根あり……それでも熱中症になるスポーツ観戦の落とし穴!
炎天下での観戦は非常に危険を伴うだけに、日よけや水分の準備を万端にして観戦する人も多いに違いない。でも、夕方からのナイターなら大丈夫だろう、今日は1日曇りだからきっと問題ない、屋根がある席だから直射日光は浴びなくてセーフと、タイミングと環境によっては少々油断する場合もあるのではないだろうか。
しかし、熱中症にかかる人を減らし、亡くなる人をゼロにすることを目指して一般財団法人日本気象協会が推進するプロジェクト「熱中症ゼロへ」は、スポーツをする人も観戦する人も熱中症には特に注意が必要で、屋外の観戦だけでなく屋内の観戦でも熱中症になることがあるので油断は禁物と、観戦者へ屋外屋内を問わず、熱中症への注意を呼び掛けている。
東京消防庁が発表している熱中症の統計資料に注目すると、令和4年の6月~9月の「時間帯別の熱中症による救急搬送人員の数」は、総数6,013人のうち11時台から16時台はそれぞれ500人以上と多いが、18時、19時台も200人を超える搬送数、また、朝9時でもなんと300人以上が搬送されているという事実がわかった。また、同期間の「気温別の熱中症による救急搬送数」のグラフを見ると、35度台の時が2,168人と突出した数になっているが、28度台でも156人、29度台では229人と、少なくない数の人が30度未満でも搬送されていることがわかる。