コロナからの副鼻腔炎の発症が増加中! 医師が解説「髄膜炎や視力低下のリスクも」
と小西さんは警鐘を鳴らす。
「副鼻腔炎には“慢性”と“急性”の2種類あります」
両者はどう違うのだろうか。
「両者では発症の原因が異なります。“慢性”は、有吉さんのような鼻の形態異常によるものや、アレルギーなど免疫応答の異常などが引き金となり副鼻腔の炎症が3カ月以上続いている状態のこと。
一方、“急性”は、ウイルスや細菌感染によって鼻粘膜にいる常在菌のバランスが崩れて複合感染を引き起こし、急激に炎症が広がった状態のこと。発症から4週間以内のものを言います」
コロナウイルスが検出されなくなった後も、後遺症のように副鼻腔炎の症状が残るのだ。
「鼻水や鼻づまり、鼻内部の悪臭、臭覚異常などは両者に共通する症状ですが、急性の場合は、とくに強い“痛み”を訴える方が多いのが特徴です」
炎症が起きた場所によって痛む箇所は異なる。鼻の両サイドにある上顎洞の炎症が強いと頰が、鼻の付け根にある篩骨洞の炎症が強いと鼻根部が、額の前頭洞の炎症が強いとおでこが痛むことが多い。
もはやどこが痛いかわからないという状態の場合、副鼻腔のあらゆるところで炎症が起こっている可能性が。
「一方で慢性の場合は、鼻水が喉に下りてきてせき込む“後鼻漏”の症状を訴える方が多いです」