年末年始は感染対策が完全に手薄に…「インフルエンザ2度め感染」の危険性
専門家のなかには、今年は流行の開始が早かったので、収束も早いという楽観的な見方も。
「仮にそうだとしても、例年、A型の流行が収まると、年間を通して散見されるB型が目立ってきます。12月、1月にB型がはやりだすと1シーズンに3回も感染する危険性があるのです」
そもそもインフルエンザは、高齢者や子供にとっては高いリスクのある病気だ。
「高齢者の場合は、インフルエンザを発症することで体の抵抗力が弱まり、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などによる細菌性肺炎を引き起こしてしまうことがあります」
’20年には、アメリカでインフルエンザによる死者は1万人を超えたほど。甘く見るのは危険なのだ。
「子供で注意すべきはインフルエンザ脳症です。インフルエンザに罹患して脳が炎症を起こし、けいれん、異常行動、人の名前がわからなくなるなどの意識障害をもたらしてしまいます。死亡率が30%、後遺症が残る可能性が25%と高いため、要注意です」
インフルエンザに複数回感染すれば、それだけ肺炎などを起こす可能性は高まる。
「また、感染後、抵抗力や免疫力が落ちているときに、連続して別の型のインフルエンザに感染すれば、重症化するリスクは高くなると考えられます」