50代未満3割が死に至る! 急増中…人食いバクテリアの恐怖
しかし、大人が感染した場合、まれに通常は細菌が存在しない組織(血液、筋肉、肝臓、腎臓など)にレンサ球菌が侵入し、急激に症状が悪化することがあります。命が助かっても、壊死した手足を切断するというケースも。とくに30代以上の感染者に多いです」(寺嶋教授、以下同)
■感染経路が不明。傷はしっかりと消毒を
ある研究機関の調査によると、感染経路は、傷口や皮膚からの“接触感染”が約35%。喉や鼻などの粘膜からの“飛沫感染”が約20%。残りの約半数は感染経路が不明だという。
「接触感染のケースでは、足からの感染が多いという報告があります。目に見えない、気が付かない傷から菌が侵入することも考えられますので、常に足を清潔に保つことも大事です」
寺嶋教授は、手足のすり傷、切り傷などの傷口はしっかり消毒した後、ばんそうこうや包帯などできちんと保護をする、そして手術後の傷口、皮膚のやけどなどからも感染しやすいので患部を保護することを推奨している。
「冬の時季は乾燥による肌荒れで傷ができやすくなります。保湿クリームなどで皮膚を保湿することも大切です」
コロナ禍(2020~2022年)の3年間で患者数が減ったことからも、飛沫感染に関しては、マスクの着用、手洗い、うがい、指先の消毒が感染対策になるという。