鳥山明さんも突然倒れた「急性硬膜下血腫」――主原因は「自宅で転倒死」!盲点になる危険箇所5
履いていない靴はしまうようにして玄関はスッキリと
『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などの作者としておなじみの漫画家、鳥山明さんが3月1日、68歳で亡くなった。死因は“急性硬膜下血腫”。
急性硬膜下血腫とは、脳を覆っている硬膜と脳表との間に起きる急性出血のこと。さがみ生協病院内科部長の牛山元美さんが原因について解説する。
「一般的には、転倒や転落、交通事故などによって強く頭を打ちつけた場合、その衝撃で硬膜と脳表の間の血管が切れて出血が起きることで発症します」
衝撃を受けた直後、あるいは少し時間を置いてから、激しい頭痛や意識障害、嘔吐、麻痺などの症状が現れる。
「こうした症状が出た場合、緊急手術で頭部の血腫を取り除かないと命に危険が及びます」(牛山さん)
ただし、頭部にそれほど強い衝撃を受けなくても次のような人は要注意。
「過去に脳梗塞や心筋梗塞を起こした人、狭心症など心疾患をお持ちの人、さらには、脊柱管狭窄症などの治療で整形外科に通っている人などはリスクが高まります。血管がもろくなっているうえに、“血液をサラサラ”にする薬を服用している場合が多いので、つまずいた拍子に軽く頭を打ったくらいでも、脳の血管が切れて血腫ができることもあるのです」