鳥山明さんも突然倒れた「急性硬膜下血腫」――主原因は「自宅で転倒死」!盲点になる危険箇所5
(牛山さん)
つまり、血液サラサラの薬を服用している場合は、ちょっとした“つまずき”による頭部の打撲でも、急性硬膜下血腫になる可能性があるということなのだ。
■自宅内転倒が多い高齢者が見落としやすい盲点は?
日本理学療法士協会の副会長で、理学療法士の佐々木嘉光さんは、「自宅内にも転倒のリスクが潜んでいます」と話し、警鐘を鳴らす。
「年齢とともに“視覚”や“バランス感覚”“筋力”などが落ちてくるので、ちょっとしたモノにつまずきやすくなるからです」
東京消防庁の統計(令和元年)では、住居内で高齢者の転倒事故が発生する場所として多いのは、1位:居室・寝室、2位:玄関・勝手口、3位:廊下・縁側・通路、4位:トイレ・洗面所、5位:台所・ダイニングと続く。
「大前提として、室内のどこであっても〈室内や足元を明るくする〉〈動線上にモノを置かない〉〈滑りやすいマットはできるだけ敷かない〉が基本。さらに、足のサイズに合っていないスリッパも事故の原因になります」(佐々木さん)
こうしたポイントを押さえたうえで、自宅内で転倒しやすい場所と回避する方法を見ていこう。
【1】リビングや和室
「リビングは電源コードが多くなりがちなので、足をとられます。