【医師取材】すべての疲れは脳の疲労だった!疲労と睡眠の関係
という脳の部位にサイトカインという物質を通じて伝えられます。これがいわゆる「疲労感」として認識されます。そのときにあえて「体が疲れた」と感じさせることによって、これ以上作業をさせないようにして体を酷使することを防いでいるのです。
ですから、本当は自律神経が疲れているにもかかわらず、私たちは「自律神経が疲れた」とは感じず、「体が疲れた」というように誤解させられているのです。そうしなければ作業をやめることなく、もっと頑張ろうとしてしまうからです。つまり、疲れは防御反応から来るアラート(警報)なのです。
疲労と老化のメカニズムは同じもの
疲れと老化は基本的には同じものです。細胞が活性酸素で一時的に錆びた状態が疲労。
そのサビが固まってしまって取れなくなった状態が老化です。
つまり、疲労と老化の違いは、サビが一過性かそうでないか、可逆的か不可逆的かということになります。これは脳の中の神経細胞で考えるとわかりにくいかもしれませんが、肌の変化を考えていただくとわかりやすいでしょう。
たとえば海水浴などで日焼けをしても、それは一時的なものですぐに元に戻ります。日焼けした肌は疲れている状態ですが、それは数日経てば元の状態に回復します。