地味にツラい! 鼻づまりによる睡眠不足からくる日中の眠気
さらに最近ではアレルギー物質がなくても鼻炎の症状が出る場合もあります。このように風邪や花粉症などの季節が限定されるのではなく、通年、鼻づまりに悩んでいる人が少なくないのです。
慢性化すると自覚症状のないままに治りきらない状態が続いてしまう場合もあります。そしてその結果、睡眠障害になることもあるのです。
これまで鼻づまりと睡眠障害との関係については、あまり注目されることがありませんでした。しかし、花粉症を患う人の約50%が、また通年性の慢性鼻炎の症状がある約70%の人が睡眠障害を感じるという調査結果も出ているなど、徐々にその関連性が認知されはじめています。
たかが鼻づまり、でも放っておくと思いもかけない影響が出る場合も
睡眠障害になると、日中に眠くなり、注意力や集中力の低下で仕事の効率が落ちてしまいます。これは、個人レベルの不具合といったものにとどまりません。
仕事での大きなミスや事故を起こすリスクが高まってしまう可能性もあります。そして小さな子どもにいたっては、鼻づまりは脳の成長にも悪い影響を及ぼしかねないということがわかってきました。注意力や集中力、人の心を推し量るといった能力を司る前頭葉が発展途上の段階のときに睡眠不足となると、成績が下がったり、落ち着きがなく怒りっぽい性格になったりといった脳の発達障害を引き起こす危険性も指摘されているのです。