この男性は、精神生理性不眠症であり、原因は睡眠に対する過度な不安とストレスによる精神的なものだと診断されました。
この男性は、眠ることが非常に大事だと考え、眠ろうとしました。しかし、その気持ちがかえって不安を煽り、睡眠トラブルを招いてしまったのです。
睡眠に対する囚われをなくそう
不眠症に詳しい精神科医の岡田尊司先生は、睡眠に対する固定観念を変化させることが不眠対策になると述べ、以下のように指摘しています。
例外はありますが、理想的な眠りに対する過剰な要求と、その要求が妨げられるのではないかという恐れのほうに、むしろ苦しみの原因があり、眠れないこと自体よりも、そちらの方が問題です。
目を閉じて横になるだけでもよい休息になるし、ごく短期間の睡眠不足であれば、ストレス・ホルモンの高まりが、逆に脳や体の活性を高めることもあります。「眠れなくても、大丈夫だし、よいこともある」と言い聞かせ、意識を変えることが大事です。と。
本来、ベッドの中はリラックスするための空間です。寝よう寝ようと身構えるのではなく、読書をしたり瞑想をしたりして、リラックスしてみてはいかがでしょうか?眠らなければならないという囚われから抜け出すことが、不眠を解消する大きな一歩になるでしょう。