胃食道逆流症の真実――胃腸は睡眠障害に影響を与えていた
「最近、胃腸の調子が悪いな」「胸焼けがするな」という方は、睡眠不足が続いていたりしませんか? というのは、胸焼けを引き起こす胃食道逆流症は、睡眠と密接な関係があるといわれているからです。どのような関係があるのでしょうか?
胃酸が逆流する?
胃食道逆流症(GERD)という病気があります。これは食道に起こる炎症で、胃酸や膵液、胆汁酸などが胃から食道へと逆流することで発症します。
通常であれば、胃と食道の間には下部食道括約帯と呼ばれる部分があり、通常は閉じているため、このような逆流は起こらないのですが、ゲップが出るときや嚥下運動の際などに、一時的に開くことがあるそうです。
下部食道括約筋が開いたときに逆流してしまうことがある、というわけ。この部分が頻繁に開いてしまうことが、胃食道逆流症の原因といわれています。
一般的に、胃食道逆流症になると、食道に逆流してきた胃酸などの酸性物質によって、胸焼けや喉の痛みが出ます。
睡眠障害との関係は?
一見すると、睡眠障害とは何の関係もなさそうな胃食道逆流症ですが、アメリカの大学の研究者に、この2つには「関係がある可能性がある」と指摘されました。