むくみを引き起こす腎臓の病気とは
腎臓の病気でも、むくみを引き起こすものとそうでないものがあるといわれています。
タンパクを排出するネフローゼ症候群
身体の中の老廃物を排泄してくれる腎臓では、毛細血管のかたまりである糸球体(しきゅうたい)が血液の濾過(ろか)装置として機能し、老廃物のみを取り除く仕組みになっています。しかし、この糸球体になんらかの障害が起き、血液中にあるタンパクが大量に濾過されてしまい、尿と一緒にタンパクを排出してしまうことで、血液中のタンパクが減る低タンパク血症で、むくみなどの症状が引き起こされるのがネフローゼ症候群です。低タンパク血症で、血液中のタンパクの量が減ってしまうと浸透圧の関係で血液中の水分などが血管の外へと染み出します。その血管の外に溜まってしまった水分などがむくみとなるのです。
ネフローゼ症候群の原因はさまざまで、むくみの症状も、原因や排出されてしまったタンパクの量、年齢などで変わってくるといわれています。少しずつ症状があらわれる場合もあれば、急にあらわれる場合もあり、その原因は、腎臓から組織の一部をとって検査をする腎生検で判明することが多いのです。