主要な性感染症の病原体として知られるクラミジアは、性器だけでなく咽頭にも感染します。ここでは、咽頭クラミジアの症状や治療法などについて見てみましょう。
咽頭クラミジアとは
咽頭クラミジアは、クラミジア菌が咽頭に感染して起こります。クラミジア菌は、性器に感染して性器クラミジア感染症の原因となることが知られていますが、オーラルセックスやディープキスなどによって咽頭から感染して尿道炎などを発症する例が増えてきています。
感染者との粘膜の接触によって感染するため、性器から咽頭に感染するだけでなく、咽頭クラミジアに感染した人の口腔から性器に感染する場合もあります。ある統計によると、クラミジア性尿道炎を発症した人のおよそ4割が、風俗店などでオーラルセックスを主に行っている人の咽頭から感染したものだとされています。
咽頭クラミジアの症状
咽頭クラミジアは、性器クラミジア感染症の場合と同様に、症状が出にくいといわれています。症状が出たとしても、のどの腫れや痛み、発熱など、かぜをひいたときとよく似た症状であることが多いために、咽頭クラミジアであることに気づかないケースもみられます。内科や耳鼻咽喉科を受診しても、本人からクラミジアに感染したおそれがあることを申告されない場合には、かぜや扁桃腺炎であると診断されることもあるようです。