クラミジア感染症の感染経路
クラミジア感染症の病原体であるクラミジアは、主に粘膜の直接的な接触によって感染します。性行為による性器と性器との接触によって感染するだけでなく、性器と口との接触によっても感染することがわかっています。クラミジアが性器のみならず口(咽頭)や直腸、尿にも出る場合もあるために、オーラルセックスや肛門を使ったセックス、尿を使ったセックスなどでも感染する危険性があります。
粘膜同士の直接的な接触に加えて、感染者の精液や膣分泌液に触れることでも感染が起こることがあります。一度のセックスで感染に至る確率は50%以上ともいわれています。男女で比較すると、感染率が高いのは女性です。しかし、無症状である割合も女性の方が高いために、感染には注意が必要です。
そのほかの感染経路として、ディープキスなどによって口から口へと感染することもあげられます。
ただし、性器に感染していても、口内に感染、保菌していなければキスによって感染することはないとされています。なお、クラミジアは、トリコモナス症の病原体であるトリコモナス原虫のように浴場やプールのイスやトイレの便座などを介する感染や、飛沫による空気感染などのような間接的な感染が起こることはほとんどないといわれています。