音楽に合わせた軽体操は、高齢者の認知機能や気分の向上に効果的
近年注目されているのが、間欠的な運動様式です。同じ強度で連続的に運動を続ける場合(連続運動)と、休憩・もしくは弱い運動をはさみながら強い運動を行う場合(間欠運動)では、間欠運動のほうが、運動時間が短くても、身体機能に同程度・もしくは大きい効果があることが報告されています。さらに、認知機能・気分の向上にも効果があると言われています。
しかし、低強度の運動でも同様の効果があるのかは不明です。本研究では、音楽に合わせた軽体操を連続的に行う場合と、少しリズムを速くして休憩を挟みながら行う場合で、高齢者の認知機能や気分に与える影響が異なるのかを比較検討しました。
■対象と方法
本研究は健常高齢者15名(65~74歳)を対象にしました。研究参加者は、スローエアロビック(R)を2つの運動様式(連続条件 / 間欠条件)で行いました。
連続条件:スローエアロビック(R)を90bpmのテンポの音楽に合わせて10分間連続して行う
間欠条件:スローエアロビック(R)を120bpmのテンポの音楽に合わせて90秒行って30秒休憩×5セット
トータルの反復回数を揃え、運動強度の指標として、運動中の心拍数から心拍予備率を算出し、さらに自覚的運動強度(RPE)