音楽に合わせた軽体操は、高齢者の認知機能や気分の向上に効果的
その結果、運動後の認知課題成績の向上は同程度でしたが、間欠運動のほうが、より運動中の気分が良くなり、楽しさも向上することが明らかになりました。この知見は、運動の実践・継続につながり、認知機能・気分を高める運動プログラム開発に貢献することが期待されます。
本研究の成果は、加齢神経科学分野の国際学術雑誌Frontiers in Aging Neuroscienceに2021年10月7日付で公開されました。
※スローエアロビック(R)は筑波大学、公益社団法人日本エアロビック連盟と共同で開発・効果検証をしているリズム体操であり、日本エアロビック連盟の登録商標です。
■背景
高齢化が急速に進む日本において、高齢者のうつ・認知症予防が大きな社会的課題となっています。高齢者の認知機能やメンタルヘルスの向上につながる実践しやすい運動として、身体に負担の少ない低強度運動があげられます。我々は、音楽に合わせた軽体操(スローエアロビック(R))の一過性効果を検証しており、低強度の自転車運動と比べて、認知機能の向上は同程度で、より気分(快適度や活性度)を高めることを明らかにしました(Hyodoら, 体力研究, 2019)。