音楽に合わせた軽体操は、高齢者の認知機能や気分の向上に効果的
を測定しました。認知機能の評価としてストループ課題を運動の前後に行いました。気分の測定として、運動前後に二次元気分尺度(TDMS)という質問紙によって快適度と覚醒度を評価し、運動中の気分変化をFeeling scaleで評価しました。さらに、運動後に身体活動の楽しさ尺度(PACES)によって運動の楽しさを評価しました。
実験の流れ
■結果
運動中の心拍予備率は連続条件で19.4 ± 6.50% (平均±標準偏差)、間欠条件で22.4 ± 6.91%でした。また、RPEは連続条件で10.3 ± 1.69、間欠条件で10.6 ± 1.9でした。どちらの項目も統計的に有意な差はなく、これらの結果から、どちらの運動も低強度以下の運動であり、強度に違いがないことを確認しました。
認知機能に関しては、どちらの運動後もストループ干渉の時間が短縮しました。
気分を比較すると、運動前後の快適度・覚醒度の変化に違いはありませんでしたが、運動中の気分は間欠条件で、より良い方に変化しました。さらに、運動後に評価した楽しさも、間欠条件のほうが高いことが明らかになりました。
結果のまとめ
■筆頭著者のコメント
本研究では、音楽に合わせた軽体操が高齢者の認知機能やメンタルヘルスに与える効果を高める方法として、間欠的な運動様式に着目し、その一過性効果を連続的な運動様式と比較検証しました。