2022年11月30日 13:00
妊婦の腸内環境の変化が及ぼす母体への影響および胎児への影響について第37回 日本女性医学学会学術集会にて発表しました
摂取する群(20組)と摂取しない群(15組)の2群に分け、排便回数とインドキシル硫酸値の変動を比較検討した。
1)妊婦の排便回数の変化(図1)
摂取群では、妊娠初期に対して中期および後期で排便回数が増加、非摂取群では、妊娠初期に対して中期および後期で排便回数が減少した。
摂取群と非摂取群の排便回数変化量に有意な差が確認された。
2)妊婦のインドキシル硫酸量の変化(図2)
摂取群では、妊娠初期に対して中期および後期のインドキシル硫酸量にほとんど変化はなく、非摂取群では、妊娠初期に対して中期および後期でインドキシル硫酸の量が増加した。摂取群と非摂取群のインドキシル硫酸変化量に有意な差が確認された。
3)児のインドキシル硫酸量(図3、4)
出生直後の新生児の尿(初尿)中からもインドキシル硫酸が検出されたが、摂取群で有意に低値であった。また、母親と児のインドキシル硫酸量には、有意な正の相関が認められた。
【考察】
腸内腐敗産物である「インドキシル硫酸」は、出生直後の新生児の尿(初尿)中にも確認され、妊娠中から胎児へ移行している可能性が示唆された。
また、妊娠期を通して食物繊維やオリゴ糖を含む栄養補助食品(桑の葉青汁)