くるみの摂取が加齢に伴う健康増進の「懸け橋」となることが最新研究により判明
Steffen博士は、「調査現場が地理的にかなり多様であり、研究対象者も多様でした。
これらの黒人と白人の男女を30年間にわたり追跡することで、青年期に自由な生活環境で決定された生活習慣が中年期の健康に及ぼす影響に関する研究の類例のない窓口となりました」と述べています。
これらの研究結果は日本でも意義深いものとなっています。厚生労働省の2020年の調査によると、日本では心疾患(高血圧性を除く)はがんに続き2番目に多い死亡原因であり、全死亡数の15.0%を占めており、心疾患による死亡の内訳としては、心不全が41%、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患が33%となっています(※5)。心不全や虚血性心疾患は、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症など)が原因となりますが、食生活や喫煙などの生活習慣の改善により予防することが可能です。国内の心疾患の総患者数は、同調査では305.5万人と推計されています(※6)。
■研究結果のまとめ
今回の研究からは、以下の結果が報告されました。
<1. 30年後の心血管疾患(CVD)リスクに関する身体・臨床指標>
(1) くるみ摂取者は、他のナッツ類の摂取者やナッツ類非摂取者よりも自己申告による身体活動量スコアが高かった。