くるみの摂取が加齢に伴う健康増進の「懸け橋」となることが最新研究により判明
研究データ
Steffen博士は、「ナッツ類摂取者の食事の質が高いことが示されましたが、くるみ摂取者におけるCVDリスクプロファイルは、全体的な食事の質を考慮しても、他のグループよりも良好であるように思えます。くるみ摂取者の全体的な食事パターンにおける、驚くほど健全な変化は、くるみが、人々が生涯を通じて健康的な栄養習慣と生活習慣を形成していくための懸け橋、いわゆるキャリアフードとして作用する可能性を示すものです」と語っています。これらの結果は前向きなものであり、くるみ摂取による健康効果に関する過去のCARDIA研究の結果を裏付けるものですが1、今回の観察研究の妥当性を確認するには、異なる母集団や環境下でのランダム化比較試験が必要となります。
なぜなら、観察研究では原因と結果に関する結論を裏付けることはできないためです。
加えて、この研究におけるCVDの危険因子に関係するコレステロールと脂質に関連する転帰には、これまでのランダム化比較試験(※8,9)の結果と矛盾する点がいくつかあります。これは、介入期間(例:数カ月~30年)やナッツ類の摂取量など、研究デザインの違いに起因する可能性があります。