釣り糸のサンライン、美容業界へ初進出 若手開発員のアイデアから大気圧低温プラズマで課題解決
を剥がれ難くする目的で行われる工程で、ヤスリで爪甲(そうこう)を研磨して表面を粗くします。研磨した爪甲はネイルオフ(ジェルネイルの除去)時に外観が白濁し、見た目の美しさが損なわれます。研磨によって薄くなった爪は、外観が損なわれるだけでなく、物理的な強度が低下したり、水分保水率が低下して乾燥し易くなったりすることで、割れやすくなる可能性があります。
また、爪表面をクリーニングするために、アセトンなどの有機溶剤を用いて、汚れを拭き取ったり爪表面の油脂を除去したりする場合があり、爪周辺の皮膚から有機溶剤を吸収する懸念があります。これらの課題以外にも、装飾用ストーン(宝石やイミテーション)が使用途中で剥がれたり、ネイル施術時に爪表面の濡れ性が低いことで塗装斑が生じたりなど、ネイルケアには多くの課題がありました。
■展開内容
(1) ネイルケアに適したプラズマ処理方法の開発
株式会社サンラインは、プラズマ処理実験を実施し、ネイルケアに有効なプラズマの生成条件や照射方法を見出して、ネイルケアに適したプラズマ処理方法を開発しました。
開発したプラズマ処理方法を用いたところ、プラズマ処理した場合、プラズマ未処理に比べジェルネイルの接着性が約1.8倍向上しました。