重度の小麦アレルギーをもつパティシエ開発、グルテンフリーパンが簡単に作れる「米粉パンミックス粉」発売
そのため、製造にはN95マスクを使用し粉塵吸入を防ぎ、口に含み味見、そして吐き出す。細心の注意を払いながら進める中、たどり着いたのが小麦を使わないという選択でした。石川さんは小麦不使用の本格スイーツの開発を始めたのです。
ここから、開発、発売までは5年を要したそうです。
グルテンフリーについて、学術論文、文献、関連書籍を読みあさり、リサーチを進めながら小麦の代替材料を模索、レシピ開発と試作を繰り返す。
素材にもこだわっていて、洋菓子に適した米粉、その特定の品種を探すのに3年の月日を要したそうです。
なぜなら、小麦粉には2つの特徴(1)粘度があり粘って伸び、ふっくら焼き上がる、(2)その後その状態が続く。ということがあります。
一方で代替の米粉は、2つ目の特徴が小麦に比べると短く、焼き上がり後の食感やその後のふっくら感が維持しにくいこと、グルテンを含まないため焼成後に生地が沈んでしまうという点が洋菓子製造には最大のネックだったそうです。
そのため試行錯誤を重ね、配合や微調整を繰り返し、1つの洋菓子に半年、ふんわりとした食感が求められるスポンジケーキのレシピ開発には1年を要しました。