IEEEが提言を発表 フィットネストラッカーでこころの健康について分かること
IEEE(アイ・トリプルイー)は世界各国の技術専門家が会員として参加しており、さまざまな提言やイベントなどを通じ科学技術の進化へ貢献しています。
世界保健機関(WHO)によると、世界中で2億8,000万人がうつに苦しんでいます。このうち、治療代や受診が面倒といった理由で、診断や治療を受けていない人が半数以上にのぼります。
■フィットネストラッカーなどのウェアラブルデバイスは、不安障害やうつ病などの把握に役立つのか?
IEEEフェローのチェンヤン・ルー(Chenyang Lu)氏は、検証する価値があると考えています。フィットネストラッカーは目立たず、利用者にとってはほとんど手間なく着用できるため、チェックが簡単にでき、早期発見につながる可能性があります。
「ウェアラブルデバイスで収集した活動や心拍数のデータを用いてこころの病気を検出できることは科学的にも認められています。メンタルヘルス関連の文献では、活動や心拍数のパターンがメンタルヘルスと関係していることが示されています」とルー氏は言います。
一方、この分野の研究の多くはサンプルサイズが小さく、大学生のみが調査対象であるなど、結果を広く一般に適用できない場合があります。