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「得意」を活かしやすい進学を

これは私自身を顧みて思うことなのですが、発達障害者には、現在の日本社会でスタンダードな「大学新卒一括採用」にはあまり向いていない人が多いのではないでしょうか。

大学新卒一括採用では、出身大学名によって志望書類をふるいにかけている企業もあるようです。このため、大学新卒一括採用での就職を考えた場合、なるべく「偏差値の高い大学」に行くのが有利に扱われる条件のようにも見えます。
※こうした現状が正しいと思っているわけではありません。学歴で人をふるいにかけるなど、本来あってはならないことです。

しかし、私の場合、「大学名のおかげで書類は通るが、軒並み面接で落とされる」という事態に陥りました。同大学のほかの学生がどんどん内定をとっていく中、私はいつまでも内定がとれない。ここには私の発達障害の特性のうち、コミュニケーションの不得手さや、一般的な感覚から見たときに理屈っぽすぎるなどのことが関わっていたように思います。

ここは逆に考えれば、「私の場合、学歴にこだわる必要はなかった」とも言えると感じます。新卒一括採用に強い「高い学歴」を得ることを目指すよりも、本人の特性に合った分野で経験を積んでいける道につながる進学先を選んだほうがよかったのかもしれません。

私が大学入学や新卒採用の時点で心身ともに参ってしまい、再び「いかに働いていくか」を考えられるようになるまで10年以上の大きな回り道をしたことを思うと、「偏差値の高い大学」にこだわらないルートを探したほうが近道だったかもしれないなあ…と思うのです。

発達障害児の場合、早めに本人の得意や興味に合った業界の仕事に出合い、実地で社会適応に近づいていって自信をつけていくことも大事なのかもしれません。進学で高学歴を獲得することを目指すよりも、本人の得意に合った、「手に職」がつけられる道筋を探すのも手だと思います。

「手に職」の道筋の例としては、専門学校、職業訓練校、海外のものも含めた通信制大学、専門筋への弟子入りなどが挙げられます。私自身、発達障害を自覚したあと、鍼灸マッサージ師になるための専門学校に通ったことがあります(実家を出ることになって通えなくなり、泣く泣く退学しましたが)。

最近はじわじわと新卒一括採用の価値観が見直されつつあるようですね。特に現在のコロナ禍のあと、学年によって人を区切る考え方が薄まっていくこと、こうした動き全体が加速していくことが考えられます。
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