赤ちゃんの発熱は何度以上だと受診したほうがいいの?高熱の対処法は!?
ただし、突発性発疹の場合は、解熱後におなかや背中に発疹が出てきます。感染経路は唾液といわれており、ヒトヘルペスウイルス6型・7型が感染することが原因です。突発性発疹については特別な治療法はありません。発熱時には脱水を防ぐために、こまめに水分補給をおこなって赤ちゃんの様子を見るようにしましょう。
次に、RSウイルス感染症も、1歳半までに半数以上の赤ちゃんが感染する病気です。RSウイルスに感染すると、鼻水やせきなどの比較的軽い症状で済むケースもありますが、なかには38度以上の高熱が出たり、場合によっては肺炎などを引き起こしたり恐れがあります。生後数カ月以内の赤ちゃんの場合は、RSウイルスに感染すると重症化することもあるため、家族間などでうつさないように注意することが大切です。
また、夏風邪の一種とされているヘルパンギーナも、発症すると38度以上の高熱が出ます。
ヘルパンギーナは6~8月ごろに流行するケースが多く、高熱だけでなくのどの痛みなどの症状が見られます。ヘルパンギーナを発症しても鼻水やせきはあまり出ません。しかし、のどの奥が赤く腫れ、口の中に水疱ができる場合があります。のどの痛みがあることから、ヘルパンギーナを発症すると食欲が落ちる赤ちゃんも多くいます。
加えて、熱性けいれんは急激に熱が上がるときに起こるもので、生後6カ月~3歳くらいまでの乳幼児が発症しやすい病気です。熱性けいれんでは、発熱とともにけいれんが起こります。熱性けいれんになる原因に関してはいまだにはっきりとしたことはわかっていませんが、両親やきょうだいなどで熱性けいれんの経験者がいる場合には、発症する確率が高まります。さらに、赤ちゃんの脳は未熟であることから、高熱によるストレスが脳内で何らかのトラブルを起こしており、その症状が熱性けいれんとなってあらわれているという指摘もあるため、落ち着いて対処するようにしましょう。
ほかにも、赤ちゃんの高熱については手足口病やインフルエンザ、水ぼうそう、マイコプラズマ感染症など、さまざまな病気の可能性も考えられます。そのため、38度以上の高熱が出たときは自己判断せずに、専門医を受診するように心がけましょう。
【参考】
日本小児神経学会「熱性けいれん診療ガイドライン2015」
知っておこう! 高熱が赤ちゃんに与える影響とは?
赤ちゃんに高熱が出ると、「脳に影響が出るのではないか」