熱中症対策、一番有効なのは…?!【3児ママ小児科医のラクになる育児】
東京衛生病院小児科の保田典子です。私生活では7歳5歳3歳の子育て中!
猛暑の季節になりましたね。先日、熱中症対策について質問されたので、私の見解をお伝えします。
熱中症チェックポイント
まずはじめに、熱中症チェックポイントをお伝えします。
第1段階
●汗だくになる
●水分を欲しがる
この段階であれば、水分をとって体を冷やしてあげれば、熱中症というほどにはなりません。
第2段階
●発熱したみたいに体が熱をもってくる
●機嫌が悪い
●少しぐったりしてくる
屋外でこの状態に気がついたら、すぐに涼しい場所へ移動し、水分がとれそうならしっかり水分補給をします。また同時に、脇の下や首のうしろを、氷枕などを使って冷やしてあげてください。
第3段階
●汗も出なくなることがある
●ぐったりしている
●意識が低下することも
熱が高くこの状態になっていたら、赤信号です。すぐに病院を受診しましょう。
赤ちゃんは大人よりも脱水になりやすいので、急激に症状が出ることもあります。
暑い日はこまめに状態をみてあげてください。
熱中症対策には「水分補給」が一番有効です!
水分補給するとどうなる?
水分補給をすると、水分が体を冷やしてくれるだけでなく、
体内に吸収される
↓
汗やおしっこで体から出る
↓
出るときに熱を持っていってくれる
汗だと、蒸発するときにさらに熱を持っていってくれますし(気化熱)、おしっこも体温の温度がある水分を多量に出してくれ、水分補給をすることで多方面から体の熱を出してくれます!
ひんやりグッズ、その効果は?
熱中症対策としていろいろなグッズが発売されていますが、だいたいのひんやりグッズは「あー、ちょっと気持ちいいかも」と感じるくらいの効果で、体を冷す効果はあまりないと考えます。お熱のときも一緒ですが、額などに貼る冷却ジェルシートなどは、体を冷やしてくれません。
ベビーカーで外出する際、ベビーカーに取り付ける保冷シートなどのひんやりグッズを使用するのも悪くないですが、それよりもベビーカーの風通しを良くして、気温が上がりすぎないようにするほうが大事です。
夏もおっぱい、ミルクだけでいいの?
夏になるとよく「おっぱいやミルク以外のものをあげたほうがいいですか?」