【医師監修】 肥満女性の妊娠、赤ちゃんへの影響や気を付けることは?
緑黄色野菜に多く含まれる葉酸は、子どもの神経系の先天異常を予防することに関係しています。また、肉・魚・卵・大豆などのタンパク質の豊富な料理をバランス良く摂ることがポイントです。特に、赤身の魚や肉をじょうずに取り入れると、貧血を防げます。牛乳や乳製品などさまざまな食品を組み合わせてカルシウムをたっぷり摂ることが必要です。
・運動について
運動も重要です。多くの人が自分の車や電車で移動し、掃除はロボット、衣類の洗濯も皿洗いも自動、買い物はネット通販という今、昭和や明治時代の人の生活を想像すると、体を動かす必要のあることが格段に少なくなっています。妊娠中も仕事をしていて一定の運動量がある人は別として、昔の人の生活と比べて便利なライフスタイルに変わっているので知らない間に人は運動不足になっています。
ガイドラインでも示されているように転倒したり外傷を受けやすいスポーツは避けたほうがいいのはもちろんですが、肥満を予防し、食事の摂取カロリーを上げることも可能になりますので、妊娠中のエクササイズ(=運動)はウォーキング、水泳、エアロビクスなどを選んでおこなうと良いでしょう。
運動量の増加により適正体重を維持でき気分転換にもなります。
まとめ
母子ともに健康な体で出産するには、妊娠前から食生活に気を付けて体重管理をおこなうことが大切です。
■参考
・一般社団法人日本肥満学会「肥満の判定と肥満症の診断基準について」
・産婦人科診療ガイドライン-産科編2017
・厚生労働省「妊産婦のための食生活指針」
監修者:医師 あんずクリニック産婦人科院長 川島 正久 先生
静岡県磐田市生まれ。平成5年神戸大学医学部卒業、神戸市立中央市民病院/淀川キリスト教病院、磐田市立病院に勤務の後2011年にあんずクリニック産婦人科を開業「お産を通して人々に喜びを与える」をモットーに地域の人々のお役に立てるよう励んでいます。