子育て情報『喘息が出やすい時期の出産が心配…。妊婦さんの疑問に助産師が回答!』

喘息が出やすい時期の出産が心配…。妊婦さんの疑問に助産師が回答!

 

・妊娠中は、喘息の治療を継続して、一般的な妊婦さんと同じような妊娠生活を送ること、発作が起こらないように対策することが重要です。アレルゲンとなる物質を最小限にするための環境整備、禁煙・分煙、心身の安静など、薬物治療と同じように取り組みましょう。

・喘息のある人がインフルエンザにかかると、喘息を悪化あるいは重症化させることがあります。妊娠期間がインフルエンザの流行期と重なる場合は、妊婦さんおよび妊婦さんと同居する家族はインフルエンザワクチンの予防接種を受けましょう。妊婦さん用のワクチン接種については、かかりつけの産婦人科へ相談してください。

・妊娠中に薬を使うことへ抵抗感をもつ妊婦さんがいますが、喘息の治療に使用する吸入ステロイド薬やβ2刺激薬などは、妊娠中も継続して使用可能な治療薬です。特にステロイドに対する偏見や誤解をもつ妊婦さんとそのパートナー、家族もいますが、胎児への影響の少ないステロイドを使用することで発作を予防すること、重症化を招かないことが母子の生命を守ります。喘息の治療や産婦人科の診療を専門としない者による情報やウワサに惑わされないように気をつけましょう。


・妊娠初期に薬を使ってはいけないと思い治療を自己中断した妊婦さんや、妊娠中期以降に発作が起こらないことを理由に自己判断で減薬した妊婦さんに、発作が起きることがあります。使用する治療薬について心配なことや不安なことがあれば、自己中断はしないで担当医へ相談しましょう。

【妊娠中の喘息患者さんに使用できると考えられている薬剤と注意点】
(引用改変:日本アレルギー学会喘息ガイドライン専門部会監修:喘息予防・管理ガイドライン2018)

吸入薬
1.吸入ステロイド薬(パルミコート®キュバール®オルベスコ®)注1
2.吸入β2刺激薬SABA(メプチンエアー®)LABA(セレベント®)注2
3.吸入抗コリン薬(アトロベント®)注3
4.クロモグリク酸ナトリウム(インタール®)
経口薬
1.経口ステロイド薬(プレドニン®)注4
2.ロイコトリエン受容体拮抗薬(シングレア®キプレス®)注5
3.テオフィリン除放製剤(テオドール®)注6
4.経口β2刺激薬(ベネトリン®スピロペント®)
5.抗ヒスタミン薬注5

注射薬
1.ステロイド薬(水溶性プレドニン®ソル・メドロール®)

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