陰唇癒合(いんしんゆごう)って何?女の子のおまたのケア方法を解説
女の子のおまたのお手入れの方法を病院や保健センターなどでの説明を聞き逃した、または質問できなかったという親御さんもいるのではないでしょうか。今回は陰唇癒合(いんしんゆごう)の原因や予防方法、治療法、女の子のおまたのお手入れの方法についてお話しします。
女の子のおまたって、どうなってるの?
女の子のおまたは大陰唇、小陰唇、陰核、尿道口、腟口などが密接に入り組んだ構造になっています。大陰唇と小陰唇の間は、分泌物や垢など恥垢と呼ばれる汚れがたまりやすく、尿や便が付着しやすいため、おむつをしている赤ちゃんの場合はおむつかぶれなど皮膚炎を起こしやすい部位です。
おむつを卒業した後も、体に密着するタイプのパンツやレギンスなど着用することで、外陰部が蒸れたりかゆくなり、自分で掻くことで指先についている菌が外陰部について悪化したり、炎症を繰り返すことがあります。また、便が尿道口付近につくことで膀胱炎を引き起こすこともあります。外陰部の炎症や膀胱炎などを予防するために、日頃から汚れを落として清潔を保つことが大切です。
女の子の場合、通常はおりものはみられませんが、外陰部に炎症が起きると黄色や緑色のおりものが出たり、おむつや下着に汚れがついていることがあります。
乳幼児期だけでなく小学校低学年ごろまでは炎症を起こすことがあるため、正しいお手入れを親が教えることも大切です。なお、生後間もない時期(生後2日〜10日ごろ)に、母親の女性ホルモンの影響で、新生児帯下というおりものが一時的に出ることがありますが、自然におさまるため心配はいりません。
陰唇癒合とは?
左右の小陰唇がくっついて腟口が隠れてしまっている状態を陰唇癒合といいます。腟や尿の出口を塞いでしまうため、膀胱炎や腟炎を引き起こす可能性があります。陰唇癒合は先天的なものではなく、女の子のおまたが湿っている状態が続いている環境や感染、エストロゲンが低い状態が原因で起こります。
症状はほとんどなく、緊急性を要する病気ではありません。新生児期から乳幼児期によく見かけるもので、乳幼児健診で発見されて小児科や小児外科へ紹介受診されることが多い病気です。緊急性のある疾患ではありません。
陰唇癒合の治療法は? 治療後のホームケアの仕方について
小児科あるいは小児外科の外来で、ピンセットで左右の癒着を離し、抗生物質の軟膏などを塗って治療します。