双子の母乳育児をラクに!助産師が教える同時授乳について【ラクに楽しく♪特集】
メリットとしては、同時に授乳することで両乳房に刺激が行くのでホルモンが多く分泌し、母乳量があがりやすい、授乳時間の短縮になるという点があります。
デメリットとしては、抱き方にコツがいり、最初は誰かに手伝ってもらわないと難しいという点があります。
まずは1人ずつの授乳から始めて、慣れてきてから同時授乳に進むといいと思います。同時授乳にする時期は、赤ちゃんの大きさや哺乳力などによって変わってくるので、様子を見ながらステップアップしていきましょう。
双子の同時授乳の方法
慣れるまでは、赤ちゃんをおっぱいの近くに連れてきて授乳のセッティングをしてくれる人を確保しておきましょう。
同時授乳には、リラックスしてできるようにクッションや枕を使って、赤ちゃんを安定して支えられるようにします。おっぱいの高さに赤ちゃんの顔がくるように高さを調整します。乳頭が鼻の先につくポジションで片方の赤ちゃんをフットボール抱きで吸い始めたら、もう片方の赤ちゃんを連れてきてもらいフットボール抱きにします。
タオル類などで赤ちゃんの頭を固定できるようにすると手や腕への負担が少ないです。
片方の赤ちゃんがおっぱいを吸うのが休み休みになったり、口が止まって飲むのをやめたら、おっぱいを外してお手伝いの方に渡します。ゲップをさせてもらったり、必要なら育児用ミルクを補足してもらったりしましょう。
慣れてきたら、すぐにゲップをさせられないときは脇に下ろして横向きに寝かせる、クッションなどで上半身を高くするようにすると吐き戻しが少なくなります。
授乳中は動けなくなるので、飲み物や携帯電話、リモコンなどの必要なものは近くに置いておきましょう。2人の飲む力や時間に差がある場合は、授乳のたびに赤ちゃんを左右入れ替えると良いでしょう。
双子の同時授乳は慣れるまでは少しコツがいりますが、マスターすると授乳時間がグンと減り、育児用ミルクを作ったり片付けたりする時間が減ってラクになってきます。最初は周りの協力をお願いしながら試してみてくださいね。
引用参考文献
『ペリネイタルケア 2009年 夏季増刊』
『すぐ使える!70の事例から学ぶ母乳育児支援ブック』
監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」