日本でも妊婦さんが新型コロナウイルスに感染…。感染後の対策は!?
そのうえで、「新型コロナウイルス感染症に対する出生後早期の新生児への対応について 」の提案をしています。
新型コロナウイルス感染症に対する出生後早期の新生児への対応について
日本新生児成育医学会では、現時点において、生まれたばかりの赤ちゃんが新型コロナウイルス感染した場合、重症化するかどうかは明らかではないとしていますが、感染を防ぐ対応として、主に隔離および飛沫・接触感染予防策を推奨しています。
母親が新型コロナウイルス感染症を発症し分娩に至った、あるいは、感染症症状消失後まもなく分娩に至った場合
ウイルスの飛沫・接触感染を防ぐために、分娩後から母親は個室隔離、子は保育器隔離またはコホート隔離(集団隔離)をおこない、十分なスペースがない場合は他の赤ちゃんとの間をパーテーションなどで分離するとしています。
母親が分娩後~産院退院までに発症した場合(カンガルーケアや直接授乳などすでに濃厚接触している場合)
個室で母子同室による隔離をおこない、赤ちゃんを保育器に収容するなどの予防策を講じるとしています。そして、状況によっては赤ちゃんを厳重に管理できる環境に移送することもあるようです。
早産児
在胎37週0日以前に生まれた早産児については、多くの赤ちゃんがNICU に入院していることから、可能であれば陰圧管理可能な個室管理とし、それができない場合は、保育器管理のうえ、他の赤ちゃんとの間隔を2m確保し、早産児の治療やケアをおこなうとしています。そして、保育器がない場合は、ほかの赤ちゃんと2m以上離してコホート隔離をおこなうよう提案しています。
また、NICUへの入室については、感染のリスクが低くなったと判断されるまでは、原則、NICU へ入室できなくなるようです。
母乳の取り扱い・直接授乳について
直接授乳や搾乳に関して、現時点においては、直接授乳は避けることが望ましいとしていますが、母乳はできるだけ搾乳し、赤ちゃんに与えるよう提案しています。
しかし、
・母親が解熱し状態が安定していれば、手洗い等を行った上で搾乳により母乳を与えることは可能(日本小児科学会)
・母乳を搾乳で与えることを推奨し母親の十分な飛沫・接触感染対策を行えば、直接授乳も可能(CDC:米国疾病予防管理センター)