「甘えさせる」って具体的にどのようにすればいいの?【保育士解説】
と言われても、ざっくり過ぎてわかりづらいですね。そこで、ママが赤ちゃんにできることをお伝えします。
1. 赤ちゃんをほめる
赤ちゃんに「イヤイヤ」という心が芽生えてくる時期になると、どうしても親がしてほしいことを押しつけてしまうことがあります。でもそこはグッとこらえて「そうか、イヤなんだね。イヤってよく言えたね」とほめます。イヤという気持ちを表現できることも成長の1つです。そして、できることからチャレンジします。
例えば、おもちゃをかごの中に1個でも片付けられたらほめます。
ほめられると赤ちゃんはできたことに自信を持つことができます。
2. 赤ちゃんを抱きしめる
ママとのスキンシップを十分に取ることが、やはり一番大切。スキンシップの取り方はいろいろありますが、まずは「抱きしめる」ことから始めてみましょう。赤ちゃんが甘えたいときはもちろんですが、そうでないときも抱きしめるというスキンシップを心がけてみてください。
ただ、1日中抱っこしているのではなく、ひとり遊びをじょうずにしているときはそっと見守るなど、メリハリをつけることも必要です。抱きしめられ、甘えるという欲求を満たされると安心し、自立していきます。赤ちゃんに「安心」の気持ちを積み重ねてあげましょう。
ひとりでできた経験を積み重ねる
まずは、遊びのなかから「ひとりでできた」経験を積み重ねていきましょう。「寝返りができた」「型はめをひとりで入れられた!」「積み木をひとりで1段積み重ねた!」。このようにわかりやすいこともそうですが、もっと小さいときから考えると「体の前で両手を組むことができた」「あお向けで足をつかむことができた」「うつ伏せで頭をグインとあげられた」というのも同じことです。赤ちゃんがひとりでできたことをママが見つけてほめるのです。そうすると「ひとりでできた」という達成感を味わうことができます。日々の積み重ねが自立した心に育つことにつながります。
達成感を味あわせること、甘えさせ安心させること、ときには赤ちゃんの様子をじっくり見守り、できないことへの悔しさに共感すること、ママのこういった姿勢で赤ちゃんの心は「ひとりでチャレンジするぞ!」と育っていきますよ。
イラスト/sawawa
著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。