双子の妊娠が判明したときから、周囲からは「大変だね」と言われていましたが、双子育児がこんなにも過酷なものだとは想像していませんでした。新生児だった当時、24時間のなかで5分として休まる時間がなく、逃れられない過酷な育児はまるで「過労死」寸前。今だから振り返れる、育児は頑張りすぎないことが大切だと痛感した体験をお伝えします。
初めての子にすべてが全力だった新生児期
私は約4年前、男女の双子を出産。出産前は暇を持て余し、「早く生まれてこないかな~」とのん気に構えていました。しかし実際に生まれると、想像以上の過酷な育児生活が始まりました。つらかったのは母乳育児がなかなか軌道に乗らなかったこと。
子どもたちが母乳をうまく飲めないので粉ミルクを併用。そのため哺乳びん2人分を洗浄・消毒し、授乳が終わると搾乳、そして搾乳器の洗浄・消毒に時間を取られ、休まる暇もなく次の授乳……というサイクルが24時間続きました。
休まらない育児に過労死寸前
そのころは産後で精神的にも不安定だったこと、うまく授乳がいかないストレス、すべてを全力で取り組まなければという強迫観念で、心身ともに疲弊していきました。粉ミルクのお湯は1ミリの狂いもなく目盛り通りに作り、夜は明かりを点つけない暗い部屋で授乳。加えて交互に泣くので朝までエンドレスに一生懸命対応しました。
睡眠不足から「このままでは子どもたちに殺される」とすら思うようになり、今思うとこれは過労死寸前の精神状態だったと思います。終わりの見えない睡眠不足の毎日に、未来への絶望感しかありませんでした。
手を抜いて自分をラクにしてあげる大切さ
そんな生活に限界を感じた私は、それまで気を付けていたルールに少しずつ手を抜く努力を始めました。育児書では、夜はスマホやテレビはつけないほうがよいと書かれていましたが、夜間の授乳や泣いているときはテレビをつけ、ドラマやお笑い番組を見て息抜きをすることに。すると、それまで長くつらかった時間がとても短く感じ、精神的にラクになった自分に気が付いたのです。
「これをしてはダメ」というルールでガチガチに固めていた自分の考え方をほぐすことで、こんなにもストレスが軽減するのかと驚きました。夜泣いていても「朝まで起きていよう!」と開き直ることで心がラクになりました。
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