2022年11月3日 14:20
<毒親>「痛くなかったよ」嘘をついた私。感情を無にして良い子のふりをするわけは…
最初はやさしかった五月さんのお母さんが、生活の苦しさや母親というプレッシャーからか、だんだん毒母の片鱗を見せ始めるお話です。
五月さんが物心ついたころには、2人の妹がいました。そのときから、もう1人のサツキさんが現れ始めたのです。
お母さんは小さい妹2人につきっきり。それを見た、サツキさんは五月さんに「寂しいね……」と声をかけます。しかし、五月さんは「寂しくない。お絵描き好きだし」「それに、良い子にしていればママはやさしい」と言いました。
そんなやさしいお母さんは、ときどき豹変し、怖いママになることも。
五月さんが幼稚園へ行く準備に手間取ってしまっていると、頭を叩いてきて「なんであんたはそんなに鈍臭いの!? いいかげんにしてっ!!」と怒鳴ったのです……。
イライラしてぶったりして…
五月さんに怒鳴った後、お母さんは「もぉ〜〜っ、いつまで泣いてるの……」と泣いている妹たちの方へ。
すると、サツキさんが「二葉と三葉はいいね……。ママに抱っこしてもらえて」と五月さんに声をかけてきました。
「もう赤ちゃんじゃないから」
「良い子でいないと、ママに抱っこしてもらえない」
そう五月さんは思っていました。
そして五月さんは、自分で幼稚園に行く準備をしてお母さんに「もしママ大変だったら今日幼稚園行かなくていいよ」と言ったのです。
すると「イライラしてぶったりしてごめんね、痛かったね……」とお母さん。それに対して、五月さんは「大丈夫。痛くなかったよ」と答えました。
本当は痛かったのに、うそをつく五月さんのことが理解できないサツキさん。
時々お母さんが五月さんに見せる涙や弱さは、五月さんに、「イイ子でいなければいけない」呪いをかけていたのです。
そして、お母さんがかわいそうだから、「痛い」「寂しい」とは言ってはいけない、言うのはわがままだと自分に言い聞かせるようになっていったのでした……。
◇◇◇
下の子どもたちのお世話が大変で、五月さんに八つ当たりをして怒鳴ってしまったお母さん。