2023年12月20日 00:30
「子どもなんて欲しくなかった」後輩の言葉に我慢していた心の糸がプツンと切れて… <一日千秋>
結婚7年目で子どもがいない34歳の翔子。避妊しなければ子どもはすぐ授かれると思っていました。しかし、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療を始めていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、会社の後輩の妊娠報告に加え、義母からのプレッシャーなど、次第に妊娠への焦りと不安が募っていったのでした。
その後、妊娠が確認できた翔子でしたが、病院での血液検査でHCGの数値が低いことが判明。医師からは「胎嚢が確認できない」と言われてしまいます。
さらに、子宮外妊娠の可能性があることに加え、残念ながら赤ちゃんが育たないという事態もあり得るといった説明を受けたのでした。
それから数日後、会社のトイレで出血をしてしまった翔子。
慌てて病院を受診するのですが、「今回は残念ですが……」と医師から言葉を掛けられてしまいます。その事実にショックを受けた翔子は、“自分には母親になる資格がないのかもしれない”そんな風に考えるようになっていたのでした。
「子どもが欲しい」というささやかな願いが叶わず…
©森脇葵/ビーグリー
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翔子が出社をすると、
つわりがつらいと後輩が訴えてきました。
「5カ月過ぎれば軽くなるらしいし、
もうちょっとの辛抱だよ」
「……妊娠したことない先輩に何がわかるんですか。
そんなキレイごとどうでもいいです」
翔子は慰めの言葉をかけるのですが、
それに対して後輩は反発してきました。
「大体なんで私ばっかりこんなつらい思い
しなくちゃいけないんですか」
「私は子どもなんて欲しくなかったし、
産みたくなんてなかったのに!」
「だったら……私にその子ちょうだいよ」