2023年の出生数は約72.6万人!昨年よりも5.8%ダウン。「少子化加速」の納得の原因とは!?
令和5年(2023)12月22日、厚生労働省は令和5年10月分の人口動態統計速報を公表しました。速報値などを元に計算した結果、令和5年の出生数は72万6,416人になるとの見込み。昨年の出生数77万759人(確定値)よりも5.8%程度減る見通しとなりました。
昨年よりも約4万4,000人、5.8%減少
厚生労働省では、人口動態統計の年間推計について、機械的に算出し公表してきましたが、令和2年(2020)以降、算出した推計値が実態と乖離することが想定されるため、人口動態統計の年間推計をおこなっていません。
厚生労働省が用いていた計算式に統計値を当てはめて計算したところ、今年、国内で生まれた日本人の子どもは、推計で72万6,416人。昨年の出生数77万759人(確定値)よりも5.8%程度減る見通しとなっています。
出生数の減少の原因はズバリ「経済的不安」!
出生数が90万人を割り、「86万ショック」と言われた令和元年(2019)、出生数は減少を続け、令和4年(2022)には、統計開始以来初めて80万人を割り込みました。今年の出生数は、それをさらに下回るとされています。
少子化の背景には、女性の社会進出に伴う晩婚化・晩産化、不妊、コロナ禍の影響、経済面での不安など、さまざまな要因があると考えられています。
ベビーカレンダーは2022年10月に、子ども1人以上の出産を経験したベビーカレンダー会員ママ881人を対象に妊娠・出産に関する意識調査をおこないました。
その結果、「現在の子どもの人数はもともと希望していた人数ではない」と答えた人が全体の4割を超え、その要因として「経済的な理由から」と答えた人が約3割を占めました。
さらに、少子化支援を前提に1人の出産に対する支援額として、いくらが妥当であるかを調査。その結果をPSM分析したところ、「妥協価格は75万円」「理想価格は80万円」であることが明らかに。
このことにより、金銭面での不安が大きなネックとなっていることが判明しました。
※PSM分析…「Price Sensitivity Measurement(価格感度測定)」の略。生活者の感覚から、商品・サービスに対する受容価格を解析する分析手法。