ヘリコプターペアレントにラップ子育て…「私もやってるかも…」という声多数!言葉の意味、知ってる?
「ヘリコプターペアレント」「ラップ子育て」、どちらも子育てに関する言葉を指します。SNSなどで目にしたことがあるでしょうか? これらは、近年の子育てで問題視される“ある状態”を、皮肉を込めて表した言葉です。SNSでは「これ私かも……」と反省する投稿も見られました。
ヘリコプターペアレント・ラップ子育てとは?
「ヘリコプターペアレント」とは、ヘリコプターのように頭上をホバリングして子どもの生活を監視し、コントロールする保護者のことを言います。子どもを心配するあまり、常に先回りし、失敗やリスクから遠ざけようとします。
「ラップ子育て」とは、保護者が自分の子どもをラップで包み込むように守り、外から受ける刺激や経験を遮断してしまうことを指します。
いずれも、日本国内のみならず海外でも用いられている言葉で、過保護・過干渉な保護者への皮肉を込めて表しています。
SNSを見ると「自身の母親がヘリコプターペアレントで苦労した」という子ども側の意見や、「そうならないように気をつけたい」という保護者としての自戒を込めたコメントなど、さまざまな反応が見られました。
過保護・過干渉のデメリット
「ヘリコプターペアレント」や「ラップ子育て」のような言葉が使われるようになるほどに、過保護や過干渉が問題視される昨今ですが、SNSを見ると「つい過保護にしてしまう」と悩む声も目にしました。
過保護や過干渉をセーブするには、どのような心構えが必要なのでしょう。育児の専門家である大阪教育大学教育学部教授・小崎恭弘先生に聞いてみました。
小崎先生曰く、過保護・過干渉には以下のようなデメリットがあるそうです。
1.適切な成長の阻害
壁を越えようとするような挑戦ができない、やらせてもらえないことで、成長のバランスが崩れてしまう。
2.保護者への依存が高くなり自立できない
保護者の言いなりになり、なんでも保護者に頼る。自分で決められない。
3.さまざまな責任を保護者に求め、自主性が育たない
うまくいかないことや失敗などを、保護者の責任として自分の非を認めず、努力しない。
改めてデメリットを見ると、保護者としてちょうどいい距離感を保って子どもを見守る必要性が感じられます。