「え~ダメなの!?」小児科医が明かす!保護者がやりがちな、子どもの発熱時のNG行動と正しい対処法
3児のママ小児科医で、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生が教えてくれた、子どもが発熱した時の対応方法をマンガで紹介します。実は、子どもにとってのNG行動をしていることがあるそうです――。
こんにちは。小児科医の保田典子です。さまざまな感染症がありますが、発熱時の対応はどの感染症でもほとんど同じです。お子さんが発熱した時にやっていいこと、ダメなことを知って、しっかり対応できるようにしておきましょう。
NG1:布団をたくさんかぶせたり厚着をさせたりする
30~40年くらい前(さだかではありません)は、「熱があるときは温かくして汗を出す」という考え方が多かったようですが、今は「熱があるときは冷やしてあげる」という考え方が主流です。3歳以下のお子さんは、体温調節能力がまだ弱いので、たくさん布団など掛けて温めてしまうと、熱がこもって体温が高くなり、よりつらくなってしまうこともあります。
ただ、発熱には経過があるので、それに合わせて対応を分けることがポイントです。
熱が上がりかけのときは寒気がするので温めてあげて大丈夫。熱が上がり切ったら、涼しくして体を冷やします。
一番大切なのは子どもが快適な状態にすることです。熱が上がりきったら、布団や衣服などを調節して涼しくしてあげてください。汗をかいていたら湯で絞ったタオルで拭いてあげましょう。
お子さんが、気持ちよさそうにしていることがベストな状態です。
NG2:無理に食事をさせる
これも、昔は「風邪の時は栄養のあるものを食べさせて」という考えの名残ですが、今は「食べたがらないときは無理に食べさせない」という考え方が主流です。
熱など病気のときには、病原菌と体が闘うために胃腸の動きを弱くすることがよくあります。食事をして消化するのは意外にエネルギーを使うので、そのエネルギーを病気を治すことに使っているわけです。
病気のときは脱水にならなければいいので、水分を摂るだけでも大丈夫です。滋養のある食べ物は、熱が下がって回復期に食べさせてあげましょう。
食欲がない時は、比較的気分が良い時を見計らって、食べられるものを食べられる量だけ食べましょう。例えば、全然食べなかった後の回復期は、ゼリーなどスルッと入るものを。