まとめ
妊娠中の味覚機能の低下はごくありふれた変化で、とくに心配することはありませんが、もし味覚の異常が強く出たり、長く続くようであれば、口腔内の異常や栄養素の不足などが起こっている可能性もありますので、産科ドクターや専門医に一度相談してみたほうがよいかもしれません。
また、妊娠初期から濃い味付けに慣れてしまうと、妊娠中期以後も塩分の多い食生活が続いてしまうことがあります。そうなると、むくみが出てきたり、妊娠高血圧症候群を発症しやすくなる可能性がありますので、気を付けましょう。
参考:
久我むつみ 「妊娠による味覚機能の変化に関する検討」日本耳鼻咽喉科学会雑誌 99巻 (1996)
監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生
京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士