2022年8月16日 14:30
子どもの「痛い」はどこまでが本当?実は「痛み」じゃないことも! 対応について小児科医が解説
と疑問に思ったとしても、「痛くないでしょ!」などと真っ向から否定せず、まずは「そっか、痛いんだね」と共感して、どこが痛いのかやさしく聞いてあげてみてください。ママやパパがゆっくり聞いてあげることで安心します。
そして、「いたいいたいの飛んでけ」のように、痛みを訴えている場所をやさしくなでてあげると、さらに安心するでしょう。
その上で、かゆそうな場合は「これ、かゆそうだね、冷やしてみようか」「〇〇っぽいね」と伝えてあげることで「そっか、これってかゆいんだ」と、「痛い」以外の表現力を学ぶ良い機会になります。
上記に記載した緊急性がない場合は、まったく別のことで気を紛らわしてしまう、という対処法もあります。それもまずは「そう、痛い痛いだね」など一度共感してから、お子さんの好きなことなどを促してみて気を逸らすと良いでしょう。
痛みは積極的に治していいものです!
これは大人もそうですが、痛みをがまんする必要はまったくありません。お子さんの訴える痛みが本当に頭痛や腹痛でありそうであれば、「頭痛ならしばらくすれば良くなるかも」と様子を見る必要はないのです。
痛みが何回もある、しばらく続くなどあれば、受診して痛み止めや治療薬など適切な対処をしてもらいましょう。鎮痛薬はがまんせず使って大丈夫です。使う頻度が多いようであればまた受診して相談するなど、痛みに人生を左右されない生活を目指しましょう。
監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生
2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。
「やめてー!」歯医者で頑なに口を開けない息子→治療前にまさかの行動をし、思いもよらない展開に!