子育て情報『#32 にじいろかぞく、のはじまり その5』

#32 にじいろかぞく、のはじまり その5

画像: #32 にじいろかぞく、のはじまり その5


子育てと運営の両立

ここしばらく、私も麻ちゃんも慌ただしい毎日を過ごしていました。ニュースなどでご覧になった方もおられると思うのですが、「結婚の自由をすべての人に」訴訟、いわゆる「同性婚訴訟」の原告の一人になったため、その準備に追われていました。その話も追って書くつもりですが、今回は「にじいろかぞく、のはじまり」第5回目で、これで一段落となります。もう少しだけ、お付き合いください。

思いがけなく参加することになったアメリカ研修旅行で、すでになんとなく形ができてきていた「にじいろかぞく」の未来のあるべき姿を目にして、私のなかで「やろう!」という気持ちが、これまでになく高まっていました。イベントに集まってくれる仲間たちから、「私は、にじいろかぞくの一員だと思っているよ!」なんて言ってもらって、「ちゃんとした会にしなきゃ」と思うと同時に「本当にできるのか?」という不安もありました。

子育てをして、仕事もして、家事もして。それだけで日常は恐ろしくめまぐるしく、常に走っているような状態です。
子どもに食事を出したら、自分は台所で立ったまま食べる、という生活が長らく続いていましたし、食洗機と無洗米は常備(それは今もですが……)。ご飯を炊けなかった日のスペシャルメニューはやきそば。そんな有り様です。さらに3人の子どもの学校行事の把握に提出書類の作成、などなど、などなど、細かいことは山積み(見落とすことも度々……)。この状況で「にじいろかぞく」をちゃんとした会にするには、仲間の助けが必要でした。

ノンケさんの彼女に気付かされたこと

アメリカ研修旅行に行く少し前、私は麻ちゃんと、ある選挙ボランティアに参加しました。漫画家でゲイである歌川たいじさん(彼の原作で映画化された『母さんがどんなに僕を嫌いでも』は、涙なしには見られませんでした。機会があれば是非ご覧ください!)が選挙に出られると聞き、「それはお手伝いをしなければ!」ということになったのです。


歌川さん、こと歌さんは、私たちの心の師匠、Taqさんの店「タックスノット」で知り合い、私たちにとってTaqさん同様、同性のパートナーと “ふうふ” として長年暮らす、大好きな先輩でもありました。歌さんの選挙ボランティアメンバーは、約半分がLGBTの当事者で、残り半分がノンケさん。LGBTであろうがなかろうが気にしない雰囲気が居心地よく、チラシ配りの後に、みんなでご飯を食べに行くことも度々ありました。

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