数字の1から5までは保育園に行く平日をカウントすることで覚えた息子。毎日実際に手を広げて指折り数えて土日を待ちわびている。
4月も後半に差しかかり、転園した保育園での新生活には適応し始めたものの、相変わらず休日は待ち遠しい様子。
4月最後の週、僕が「5回保育園に行ったら2回休みで、その後2回行ったら5回休みだよ」と息子に伝えると「えっ?この5!?これの!これの!5!?」と5本指を広げて信じられないという顔で喜んでいた。
そして迎えたゴールデンウィーク。我が家の5日間計画は
初日の5月3日。息子は朝6時起きで一人寝室を出てリビングで遊び始める。
僕と妻は休みの直前まで仕事に集中していたため息子の独り言を聞きつつ寝る。
その時、じいちゃんからの着信。「始発で出たから10時ぐらいに駅に着きます」。8時、朝食の準備を怠けてサンドウィッチを買ってきて3人で食べる。
「おじいちゃんとおばあちゃんまだ?」息子はじいちゃん・ばあちゃん(以下じいばあ)を待ちわびて早く目が覚めてしまったようだ。
10時前になって僕と息子はじいばあを迎えに行くため家を出た。妻は残って掃除など。駅に着くと予定の時間から15分ほど遅れてじいばあが改札を出てきた。
急行電車に乗ってと伝えておいたのに、各駅停車に乗ってしまったらしい。東京に来ると「うわあ〜。ここにもドトールあるやん」が口癖のじいちゃん登場。
息子は前日に保育園で作った鯉のぼりをじいばあに見せたくて駅に持参していた。
じいばあが到着するなり「コレ見て〜」と振り振り見せるも、じいちゃんは「お〜。元気やったか〜!」と会いたくてたまらなかった孫のほっぺたと自分のほっぺたを合わせてすりすり。
「コレ作った。コレ作った。」と訴える息子の言葉は届かない。じいちゃんと孫、待ち遠しさのすれ違い。
ばあちゃんが「鯉のぼり上手に作ったなあ〜!」と感想を伝えてようやく息子は鯉のぼりを持った手を下ろした。
その後、昼食の材料を買ったり通っている保育園を案内してからウチに帰った。
昼は妻が弁当を作って近所の公園でピクニック。じいばあに会うのは二ヶ月ぶり。
息子はその間に習得したボール投げやランニングバイクで技を披露する。暖かいから暑いへと移り変わるこの季節に息子は汗だくになって走り回った。
初日に熱中症になってしまっては計画が台無しなので弁当を食べて早めに帰宅する。帰宅したら昼寝、これはあくまでも親の計画。
息子は止まらない。「じいちゃんはコレ持って。ばあちゃんコレ。お父さん…。お母さん…。」と全員参加のブロック遊びが始まった。
30分が過ぎ、40分が過ぎ、次々に息子の相手から脱落していく勇者達。最終的には息子もライフを使い果たして泣きながら昼寝した。
息子がフル充電で目覚めた夕方、みんなで買い物に行く。
夏用のパンツ、ブロック(追加で買った)、弁当箱を手に入れた息子。全てじいちゃんの財布から支払いが完了。初日はこうして過ぎていった。
4日(GW2日目)。夜ぐっすり眠った息子はこの日も早朝からリビングに駆けだして行った。リビングにはじいばあが布団を敷いて寝ている。
じいばあに「朝だよ!起きて!」と叫んでいる息子。僕と妻は完全にお任せして寝る。
昨日買ってもらったブロックでパワーアップした建造物に挑むため、やる気に満ち満ちている。
昼には妻の両親(ジージ・バーバ)も合流して外で昼食。その後、全員参加のブロック…。
ここぞとばかりに奮闘してくれるじいちゃん達。ジージ・バーバが帰っても息子は遊び続けた。
5日(GW3日目)やはりこの日も息子は早朝に起きた。まるで本物の建築現場の作業員のように自身の手掛ける建造物のチェックを怠らない。
じいばあと遊べる時間もあとわずか、電車の時間まで建てては壊しをひたすら繰り返した。
お別れの時間、帰り道の途中まで見送りをして公園で別れた。その後、強い日差しの公園で水遊びをしてクタクタになるまで遊んで帰った。
夜、早朝から全力で遊び続けた息子は「もう遊ばない…」という耳を疑う言葉を放って布団に倒れ込んだ。
初日から3日間で近所の公園、外食、買い物、家のおもちゃ、新しいおもちゃを遊び尽くし、四六時中大好きな誰かに遊んでもらえて、思い通りに事が運び過ぎた息子は抜け殻と化していた。
そして続けて話し始める。「明日〇〇先生にパンツ見せる…」息子はこの連休中にオムツをほぼ卒業する事が出来た。
そしておじいちゃんに買って貰ったパンツをはいている。その成果を早く保育園の先生に見せたいのだ。
僕も休みが続くと頭の働きが鈍くなりそうで無性に仕事がしたくなるので息子の「休み飽きたし、そろそろ保育園行ってもいいな」という心境には共感できるところがあった。
しかし、息子よ。ゴールデンウィークはまだ続くのだ。
ゴールデンウィークの話(後編)につづく