カッコ悪くて何が悪い!? 飾らないありのままの育児を描く荻並トシコの魅力
どんなハードな育児の場面でさえ、ユーモラスな切り口で笑いに変え、育児ママたちの癒やしや共感を集める荻並トシコさんのコミックエッセイ。
ウーマンエキサイトで連載中の「
荻並トシコのどーでもいいけど共感されたい!」でも、思わずクスッと笑えるエピソードが盛りだくさん。「育児のあるある」から「まさかの出来事」まで、独自の感性で面白おかしく描ききっています。
そんな荻並さんが注目を集めるきっかけとなったブログの作品を書籍にまとめた
「トシコ、母になる。」は、当時2歳だった息子のハルくんとの日常を描いた痛快コミックエッセイ。
乳児と幼児の間を行ったり来たりする2歳児ならではの難解な子育てに共感しつつ、もらい笑いが止まらない一冊です。
そこで今回は、荻並ワールド全開の「トシコ、母になる。」の魅力に加え、ストーリーやタイトルに込められた荻並さんの思いをお届けします。
荻並トシコさん
東京都杉並区在住。4歳差の男の子と女の子、2児の子育て奮闘中。出産をきっかけに「息子の様子を描きとめたい!!」と個人ブログで漫画を描き始める。「auヘッドライン」のエンタメランキング第1位、月間250万PV超の育児4コマ漫画をまとめた「トシコ、母になる。」(三才ブックス)を販売。auヘッドラインにて「トシコ、母になる。」連載中。
■“人に話すほどではないけど、忘れたくない…”、そんな育児の日常を描く
そもそも荻並さんがブログで漫画を描き始めたのは、家族や友人に向けて、日々のハイライトを発信するためだったのだとか。
人に話すほど特別なことではないけれど、自分にとっては意味のある育児の日常を忘れず残しておきたいという想いを込めて、漫画を描き続けていたといいます。
確かに育児は小さなことの積み重ね、思い通りに進まないことだって山ほどあります。
そんなつらいことも、楽しいことも
泣いて笑って自分らしく乗り越える荻並さんの姿には、励まされるような気持ちにさえなります。
そして作中の母トシコとイヤイヤ期真っ盛りの2歳の息子ハルくんとのやりとりは、いつも
シュールな笑いにあふれています。
例えば、卒乳に向け、徐々におっぱいを制限していた時期に体験した電車内でのエピソード。
「パイ」
あぁ~まさに母にとっては赤面もののシーン。
「もし自分だったら…」なんて思うとおそらく、いや確実に笑えないであろうシチュエーションも、荻並さんの手にかかれば、泣きたくて格好悪い母の姿がなんともおかしくも愛おしく見えるのが不思議。
「もう勘弁してくれ~」な母の心の叫びをユーモラスな切り口で描いてくれることで、つらい子育ての瞬間を笑い飛ばせる心の余裕を与えてくれます。