■親になった変化6、「新世界発見」タイプ
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回答の選択肢にはなかったものの、自分自身の性格や考え方、価値観などの変化を実感しているというコメントが多く寄せられました。
「涙もろくなった。子どもにまつわる番組を見れば涙がポロポロ出るし、動物が子どもを愛おしむ姿を見ても涙がポロポロ」(神奈川県 50代女性)
「諦めることを覚えました。部屋が汚いこと、子どものテストの点数が悪いこと、一生懸命作ったご飯を『食べない』と言われること。旦那がなんにもしないこと。その都度気にしていたら子育てはやっていけません」(佐賀県 40代女性)
「過保護にならない程度に子どもをサポートするために、周りの人たちと積極的に会話して、コミュニケーション力は上がりました」(徳島県 30代女性)
「子どもたちの趣味のおかげで、今まで見ることもなかった世界をともに体感できることはとても有意義で、未来への活力になる。何にでも感動できるアンテナさえ持っていれば新しい世界が開けると思いました!」(千葉県 40代女性)
どれも、子どもができたことによる変化で、新たな自分を発見したり、新しい世界に足を踏み入れたりと、前向きな思いを感じることができますよね。
ほかにも、「今までは嫌な事から逃げてたけど正面から受け止められるようになった」、「自分がやった方が早いことも子どもにやらせて、じっくりと待つ
忍耐力が養われた」など、その人の考え方や生き方という、根幹にかかわるような部分にも変化をもたらしていることがわかります。
子どもの力は偉大ですね。
しかし一方で、マイナス面での変化についてのコメントも寄せられていました。
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●子どもを叱るために言葉遣いが悪くなった
●4人子どもがいて余裕がなく、短気になってしまった
●温厚な性格、のはずでしたが、親になったらしょっちゅう怒ってる
●体重が、一人産むたび増えていく
また「我慢」「忍耐」「自制」といったキーワードをあげる方も多くいました。
たしかに、子育ては楽しいことばかりではなく、思いどおりにいかなかったり、自分の時間がなかなかとれなかったりと、パパやママたちは大なり小なり我慢をしながら行うこともあるでしょう。
■親になって変化したことの意味するところは?
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さらに、すべてにおいて変わったというコメントを寄せた人もいました。
「すべてにおいて変わりました! 親のありがたみがわかり、お金の使い方が変わり、子ども中心の生活に。大変なことも多いけど、それ以上に楽しいこと、うれしいことをたくさん経験できますよね! 子どものおかげで成長させてもらっています!」(山形県 40代女性)
「すべてが変わった」としながらも、その変化を前向きなっものとして捉えている人が多いように思います。本当は意図していない変化だったとしても、その変化含めて、子どもが生まれてきたことによるもので、「子どもがいない生活は想像ができない」という思いを抱く人がほとんどなのではないでしょうか。
ここまで、親になって一番変わったことについて、見てきました。子どもがいる生活は、
多くの人が何かしらの変化を実感することになるようです。
変わりたいことと変わりたくないこと。それぞれどんなことがあるのか、自分自身で認識してみると、この先の人生での大事にすることの取捨選択ができるようになるかもしれませんね。
「親になって起こった変化」は、おそらくプラス面ばかりではなく、大なり小なりのマイナス面もあるかもしれません。でもプラスもマイナスも見つめつつ、家族と過ごしていくなかで、家族の形も、そして自分の中にある「親としての想い」もどんどん変化していき、家族の歴史の1ページとなっていくのかもしれません。
そして今回のアンケートにもあるように
「親から子へ、そしてまたその子へ」と想いはつながっていくことがわかります。「親の子どもへの想い」は、この先子どもが大きくなったとき、彼ら自身を支える自分の軸の要素の1つとなるのではないかなと思います。だからこそ、何を伝えていけばいいのか、子どもと接するときに考えてみてはいかがでしょうか。