苦しむ姿を見られたくないからか、一緒にトイレに入るのを拒む子も多いようです。
生まれ持った腸の力が弱いために、うんちを外に押し出せないのが子どもの便秘の特徴です。そのまま放っておくと腸は伸び切って、大量にうんちをため込まないと便意を感じられなくなります。結果、子ども時代の便秘が大人まで継続してしまうのです。
もし、排便状況を把握していなかったり、うんちの回数や量が少ないと思ったら、次ページで紹介する「排便日誌」をつけるなど、子どもの様子を観察してみてください。
うんちがスッキリ出れば、食欲も湧くし、ぐっすり眠れる。眠ることで消化管の活動は活発になりますから、またいいうんちが出ます。「そのうち良くなる」と甘く見ず、今いいうんちを出せているか、排便に気を配りましょう。
お子さんの便秘度チェックリスト
A:排便の回数
□ 続けて5日以上排便がない
□ 排便のペースが週3日以下
B:排便状況
□ 排便時に痛がる
□ 排便時に出血がある
□ 便がたまっておなかが張っている
□ 食欲がない
□ いきんでもなかなか出ない
□ 小さな便が何回も出る
□ ベタッとした便で下着が汚れる
□ 毎日出るが少ない。週に一度くらい大量の便が出る
□ 食欲がないが、排便すると食欲が出る
A・B両方に1つ以上当てはまったら受診を勧めます
どちらか一方の場合は、「排便日誌」をつけるなど排便の様子を観察してください。便秘癖がつく前であればかん腸や下剤で解消できる場合も。早めの対処が肝心です。
スッキリうんちQ&A
読者アンケートで寄せられた質問に中野先生が回答します。ちまたでよく聞く便秘にまつわるアレコレも、「実は迷信」ということも…? 正しい知識をチェックしましょう!
Q.長女は便秘だけど次女は快便同じ食事をしているのになぜ違う?
A.その子の生まれ持った腸の力で便秘の度合いが決まるから
排便は自律神経がコントロールしており、うんちが肛門の外へ押し出されるためには、腸の力が大切です。この腸の力というのは、きょうだいで同じ場合もあれば違う場合もあります。食事はうんちの形を作る要素ですが、それだけで便秘になるかどうかが決まるものではありません。
便秘予防には自律神経を整え、しっかり動く腸をつくることが大事なのです。
Q.便秘を予防するために毎日何をすればいいの?
A.リズミカルな生活を送って自律神経の働きを正常にすることです
食事は朝・昼・晩と規則正しく食べる、決まった時間に起きて眠るといった、リズミカルな生活を送ることが自律神経の正常な働きを促します。