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土器作りや大道芸人! 体験で子どもの可能性を広げる「FULMA」って?

あんふぁん
親だからこそ、子どもにはいろいろな経験をして、将来の夢やなりたい職業につなげてほしいと思うもの。

子どもがもつ個性や可能性、創造力を広げる体験事業を行っている「FULMA(フルマ)」は、今年の7月に設立したばかりの会社。代表取締役である齊藤涼太郎さんは、まだ大学2年生。高校2年のときに、子ども向けのボランティア団体を立ち上げたことをきっかけに、「補助金や助成金などに頼らずに、好きなことを仕事にしたい」と思い、2016年に起業しました。「FULMA」の特徴は、その多彩なプログラムです。毎月6回ある体験プログラムは、縄文土器作りや大道芸人体験、吹きガラス体験やスパイ体験など、他では見たことがないような珍しいものばかり。子どもだけでなく、大人も興味津々の内容です。

プログラムを引率するスタッフは、齊藤さんともう1人のスタッフ山根春輝さん(同じく大学生)。
基本的に親は参加せず、大学生のお兄さんたちがプログラムのサポートをしてくれます。子どもたちを、子ども扱い・お客さん扱いしないという点も特徴のひとつ。大人と変わらない対等な扱いをすることで、自ら学び、自立や成長につなげるというものです。注目の「FULMA」のプログラムに、小学校1年生の娘が参加してみました。

土器作りや大道芸人! 体験で子どもの可能性を広げる「FULMA」って?


子どもだけで参加し、課題に集中して向き合う3時間


娘が参加したプログラムは、10月末に開催された「ハロウィンを君の手でデザイン!〜お花とキャンディでフラワーアレンジメント〜」。ハロウィン用のフラワーアレンジとキャンディアレンジを作るものです。
駅で待ち合わせし、参加する子どもたちが集合。引率する齊藤さんと山根さんが、子どもたちを会場に連れて行ってくれます(親はここまで同行しますが、会場には一緒に行きません。
今回は取材ということで、私も同行しました)。
教室では、フラワーアレンジを教えてくれる、子ども向けのお花教室「お花遊び」を主宰する、しまだゆみ先生が待っています。先生と「FULMA」のスタッフの自己紹介の後、プログラムがスタート。まずは、今回のテーマであるハロウィンの概要を紹介した後、絵本『ハロウィンのランプ』を読んで、気分を高めます。その後、アレンジに使う花の紹介です。ガーベラ、スプレーバラ、スプレーギク、ヒペリカム、レモンリーフ、ドラセナ。花やグリーンの名前をちゃんと覚えていないので、大人の私もためになります。

土器作りや大道芸人! 体験で子どもの可能性を広げる「FULMA」って?


まずは、アレンジに使うかぼちゃのデコレーション。
マジックやシールを使って、顔を描きます。「どんな顔だっけ?」「ハートをつけるとかわいいよ」と、それぞれ思い思いの顔に。かぼちゃの下をくりぬいて、木の枝を刺し、オアシス(土台部分)に挿します。

土器作りや大道芸人! 体験で子どもの可能性を広げる「FULMA」って?


次は、花を飾ります。先生が「枝や茎は斜めに切ると、オアシスに挿しやすく、花も水を吸収しやすいです」とアドバイスすると、子どもたちもそれに習って手際よく切っていきます。他にも、「オアシスが隠れるように、花や葉っぱを挿す」「大きな花や葉の間に、小さな花や葉を置くと奥行きが出てきれいに仕上がる」と先生が教えると、子どもたちはすぐに実行していきます。葉っぱの魔女の帽子、すすきのほうきなど、植物を上手に使って、ハロウィンらしい飾りを手作り。完成したら、ラッピングをして仕上げます。


土器作りや大道芸人! 体験で子どもの可能性を広げる「FULMA」って?


花が終わったら、次はお菓子のデコレーションです。キャンディやチョコレートを、ハロウィンのかぼちゃ型の容器に詰めていきます。好みのお菓子を、積極的に工夫しながら詰めていく姿が子どもらしく、みんなとても盛り上がっていました。

土器作りや大道芸人! 体験で子どもの可能性を広げる「FULMA」って?


プログラムでは、大人と同じ技術を学び体験し、挑戦してみる


実際に体験してみて感じたのは、子どもが体験するものでありながら、大人と同じレベルの技術を教えるということ。茎を斜めに切ったり、オアシスを完璧に花で隠したりすることは、子どもには少し難しそうでした。しかし、先生や大学生のスタッフに助けられながら、こつこつとじっくり向き合っていたのが印象的でした。時間もプログラム全体で3時間と、長めに設定されているので、集中して楽しめるのも良いなと思いました。

今後の「FULMA」のプログラムが気になりますが、これから「子どもたちのやりたい!を実現させる」内容に方向を変えていくそう。
第一弾として考えているのが「ユーチューバー」。今の時代らしいセレクトに納得です。「私たちは子ども達のやりたい!という純粋な思いを実現させていきたいと考えています。僕らはユーチューバーを育てたいのではなく、サッカーや野球の少年団やクラブがあるように、子どもたちのやりたい!をかなえる場を提供していきたいと思います」と、代表の齊藤さんは語ってくれました。

少年団やクラブと同じような立ち位置で、子どもたちのやりたいを叶える「FULMA」。塾やおけいこもいいけれど、実際の仕事に近い体験は、子どもたちにも大きな刺激になるはずです。
子どもたちの将来は、子どもたち自身が切り開いていくもの。「FULMA」のプログラムが、新しい仕事との出合いや、人生を見つけるきっかけになったら良いなと感じました。


取材協力:「FULMA」http://www.fulma.co.jp

<文・写真:フリーランス記者武田由紀子>

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