AI時代は職業が激変!?今すぐ親子で取り組みたいこと
近年、AI(人工知能)などの技術革新により、働き方やライフスタイルが大きく変わり始めています。
AIの発展により便利な世の中になっていくのは喜ばしいことですが、オックスフォード大学の研究では、10~20年後には702個に分類されたアメリカの職業に就く労働者のうち47%が職を失う恐れがあると予測されています。
それを知った私は3人の子どもの将来に漠然とした不安を覚えました。
今回の記事では、これからのAI時代に向けて親として子どもたちのために何ができるのか、またAI時代に必要といわれている3つの力を育むために、わが家の10歳、6歳、3歳の子どもたちと一緒に実践していることについて紹介します。
これからのAI時代に必要なスキルとは?
AIとはArtificial Intellegence(人工知能)の略称で、知能を持ったコンピューターのことを指します。AIは数式で成り立っている数学の世界。数字に置き換えられた膨大なデータを分析し、そこから解を導くことが得意です。
日本の小学校では、これからのAI時代に備え、2020年度からプログラミング教育が必修化されます。
子どもたちにどのような能力が求めらえているのかを知るために文部科学省のホームページを調べてみたところ、必要とされている素質・能力は、以下のように定義されているとわかりました。
情報を読み解く力
情報技術を手段として使いこなしながら、論理的・創造的に思考して課題を発見・解決し、新たな価値を創造する力
感性を働かせながら、よりよい社会や人生の在り方について考え、学んだことを生かそうとする力
このことから、AIが得意としていることはAIに任せつつ、情報の行間を読む必要がある「読解力」や、新たな価値を提供する「創造力」、そしてコンピューターにはない人間らしさを表す「人間力」を育んでいけば、人間とAIは共存できると考えました。
読解力・創造力・人間力を育むためにわが家で実践している取り組み
これらの力を育むために、わが家では日々の生活の中で「自分の意見を述べる」「ゼロからモノを作る」機会をなるべく多く設けることにしました。
3人の子どもそれぞれの年齢に合わせて、取り組みにも変化をつけました。1.自分の意見を述べる
読解力と人間力を育む方法としてまず取り入れたのは、夜寝る前、寝室を暗くして横になり、1日の振り返りを発表する時間です。30分ほどかけて行うので、子どもたちも眠い時はすぐ寝てしまうこともありますが、静かな空間の中で1人ひとり「自分は今日は〇〇が楽しかった/嫌だった」と報告し合う時間は、家族にとって大切なコミュニケーションの時間です。
私はとにかく聞くことに徹し、子ども自身が自分の言葉で話すことに慣れてもらうことを心がけています。
また、小学校高学年からはNHKの教育番組や日々のニュースを活用し、「自分/相手はどう思う?」「今後日本はどうしたらいいと思う?」という声掛けを積極的に行うようにしています。
特に、世界と日本の比較をなるべく取り入れるようにしています。
2.ゼロからモノを作る
創造力を育む創作活動については、以下を意識しながらステップアップしていくようにしました。
幼児期:粘土やブロック、空き箱などで立体物を作る、アクリル絵の具やパステルなどの画材を使って絵を描く
小学校低学年:作った立体物にゴムや車輪などの動力をつけて遊ぶ、プログラミング教材を活用する
小学校高学年:暮らしの中で「こんなものがあったらいいな」と思うもの(使えるもの)を作る
NHKの教育番組やYouTubeの工作関連の動画を参考にして材料を集め、週末に創作をしています。
わが家の子どもたちはこの時間が好きなようで、制作中はきょうだいゲンカもなく集中して作業をしています(下の写真左はロボット、右は定期券ケースです)。
子どもの可能性を伸ばす努力を、日々楽しみながら実践
「AI時代の到来により、既存の仕事の半分がなくなる」と初めて聞いたときは、子どもの将来はどうなってしまうのかと不安になりました。しかし、調べてみると、人間だからこそ持つ能力(読解力、創造力、人間力)を高めることができれば、必要以上に怯えることはないと気づきました。
わが家では「自分の意見を述べる」「ゼロからモノを作る」ことに注力すると決め、日々の生活の中で子どもたちと楽しみながら実践しているところです。
子どもが将来どんな仕事に就くか、結果が出るのはまだまだ先ですが、それまでの間、時代の変化を意識しながら、親としてできる限りのことをして子どもの可能性を伸ばしていこうと思っています。
《参考資料》
<文・写真:ライターnanahi>